その後  女性上司から夕方メールがきた翌日のこと。

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朝礼後、ちょっとしたミニ研修があった。

仕事に役立つ色んな情報を伝えたり、教育をしてくれていた。

その日のテーマは、なんと
「メールを扱う時の注意」だった。その時は、前日に誤送信なんてしていないと思い込んでいた私。

当時、全職員にパソコンが配置されだところだったので、仕事上のメールのやり取りについてのレクチャーを受ける事は何の不思議も無かった。

携帯で慣れているし、一応建前上やっているのかな位に思い、お気楽に聞いていた。


男性の上司が、「メールでの失敗談は、結構あるんですよ。僕の知り合いの人が、上司の悪口のメールを同僚に送るつもりが、その上司に間違えて送ったなんて事もあったんですよ。」と言って、皆を笑わせた。


今思えば、これは私への遠まわしな注意だったのかと思うのだ。


何故かと言うと、メールをしてきた女性上司は、何かあるとすぐにその男性上司に泣きつく人だったからだ。

表むきは優しい良い上司なのだが、裏では自分の気に入らない人の事を色々脚色して上に話し、評価を下げ、やめるように仕向けていた。
(それにしても、前日の夕方受け取ったであろうメールの事を、翌日他の上司に研修させるとは。いつのまに打ち合わせしたのか。前日の夜?凄くないか?)


私の同僚も、彼女から陰湿な目にあって悩んでいた。その相談に私がのっていた。前日のメールもその一つだった。

私は男性の上司にその事を相談したこともあった。だが、ただの女性同士の妬みからくるトラブルにしか受け取ってもらえなかった。

優秀な女性上司を優先するのは当然かと諦め、自分はまだ新人だったし実力が無い事が悔しかった。企業ってそんなものだ。

で、その女性上司にべったりな男性上司は、おそらく私から誤送信されたメールを見せられて、うまく対処したつもりだったのだろう。確かに、研修の内容は正解だし、必要なものだ。

おそらく、私が気が付くことを期待して、上司たちは私の表情や行動をじーっと観察していただろう。
残念ながら、鈍い私は、全く気がつかず、普段通り普通に堂々としていた。


それ以降、結局意地悪を受けた同僚は辞め、私も女性上司から何かと目を付けられるようになり、結果的には辞める様にしむけられた。
私が誤送信した事が原因で、気が付かなかった事も原因だから仕方がない。

夫の事でストレスが多い上に、子育て、その上仕事での嫌がらせがあるなら、とりあえず手っ取り早いのは仕事のストレスを排除することだった。

上司は、いかにも残念そうに引き留めてきたが、内心ほっとした事だろう。

男性上司から、辞める前に聞いた。
「彼女は何でも嫌な事を僕に押し付けてくる。自分はいい子で、僕が悪者だよ。あなたの嫌がる事をさせて辞める様に仕向けろと僕に言ってきて困ったよ。僕を恨まないでくださいね。」だった。

わかっていたので、どうでも良かった。

もう遠い昔の事。ふと思い出すと、そうか、あの意地悪はあのメールを根にもっていたからか、あれは誤送信したからか、と納得がいく。

当時、誤送信に気が付いていたら、直接謝って、内容について素直に話していただろう。へたな言い訳をしても気まずさが残るだけだと思うから。どっちみち結果は同じだ。


それ以来、送信先はしっかり確認して、慌てずにメールやラインをする様にしている。悪口は書かない。

当たり前か。結構私は、雑だったり鈍かったりする。知らないところで、色んな人に迷惑をかけてきた事だろう。でも、鈍くて救われたのも確かだが。