Y氏の本音は  ⇒ 続き


Y氏は困った顔をしていた。すると愛人さんが口を開いた。


「●さん、(夫)話が違うじゃないの。奥さんがこんなに真剣に考えてくれていたなんて有り難いわ。確かに●さんの事、私達も信用していた訳ではなかったし、誘って本当に大丈夫かしらって、Yさんと話していたのよ。能力の無いダメそうな人だとは思っていたのよね」

と、馬鹿にした口調で夫に向かって言った。夫の顔がひきつった。


「そうね。奥さんの心配は最もだわ。●さんがもし能力が無かったら、給料が無駄になるから、先に担保をとっておこうかなとも考えていたんだけどね。もういいわ。私も反対だったの。Yさんが、利用できるっていうから様子みていたけど、これではっきりしたわ。」

「Yさん、これでわかったでしょう。●さんは何の役にもたたないって。雇うのは辞めましょう。」

とY氏に詰め寄った。Y氏は、「そうだな。そうするか。」と言い、夫と離れる事に決めた様だった。

問題はあっけなく解決した。他にもはっきりさせたい事はあったが、愛人さんの反応を見ると、このまま問題も無くすんなり縁を切れそうだったので、特に聞かなかった。


私は頭が痛くなり、力が抜けた。


出されたお茶を飲んで、帰ろうとするとY氏が夫に言った。


「君にこんな奥さんがいるなんて、想像もしなかったよ。話と違うじゃないか。君はもっとしっかりしなきゃだめだぞ。家族を困らすなんて最低だぞ!」
と、説教していた。

Y氏の本音もわかった事で、どっちもどっちだなと思った。

私はこの人の妻だと思われる事が嫌だった。情けなかった。


帰る時のY氏と愛人さんの態度は、来た時とは真逆に変わっていた。

私に対して笑顔になり、夫に対しては見下した様な顔をしていた。

「奥さんにここまでさせて、情けない人ね。あんなに自分を立派な風に言っていたけどこの程度だったのね。ほら、私の言った通りだったでしょう」と愛人さんがY氏に話していた。

似た様な人達に自分からもすり寄って、しがみついていた夫。

女性の方が、直感が鋭いのかもしれない。愛人さんも、夫に不信感を持っていて、Y氏に忠告していたわけだ。


夫はY氏と縁を切れた事が嬉しかった様で、帰宅してもずっとご機嫌だった。


私が夫をあんな風に言った結果なのに、全く気にしてない様だった。


もう自分に都合よく、脳内変換したのだろう。

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