I子は早速M君に話した。


こんなやりとりをしたという。

I子「この前、りんごと出かけた時に、全部奢ってもらったって喜んでいたじゃない?あれ、どういういきさつでそうなったの?」

M君「どうしてそんな事をきくの?楽しかったんだからいいじゃない。」

I子「りんごが田舎から少ない仕送りで頑張っているのを知っているよね。そんな女子に、全部お金払わせて喜んでいる男の子の神経が理解できないのよね。」

M君「そうだっけ?別にいいんじゃない。りんごも楽しそうだったし、全然嫌な顔してなかったし、君は関係ないでしょ。」

I子「あなたが、全部奢ってと頼んだの?りんごから言いだしたの?」


M君「どうだったかなあ。僕がお金が無いって言ったら、りんごの方からだしてあげるって言った気がするけど~」

I子「りんごから聞いてるのよ。嘘つかないで。財布を忘れたから貸してとたのんだんでしょ。りんごは好意で貸してあげたのよ。すぐに返す人だと信じて。財布を空っぽにするまであれもこれもと使わせといて、返す気もなくて、よく楽しかったなんて言えるわね。このままでは、あなたはりんごに嫌われるわよ。」

M君「りんごに嫌われたくないなあ」

I子「なら、すぐに借りたお金返しなさいよ。」

M君「わかった。明日返すよ。」


これを聞いてあきれた。ここまで言わないと気が付かないどこか抜けた感じ。


見た目、普段の行動とは別人みたいだった。彼はむしろ説教する側の人間に見えた。


M君と同じ授業を受ける日があった。

私とI子が並んで座っていた。遅れてきたM君が私の姿を見つけて、前の席に座った。

私とI子は、緊張した。(ここでお金返すつもりかな?)と目を合わせた。

周りの友人達は何も知らずに私とM君がいつ仲直りするのかと茶化していた。