ショックな話を聞いた後で、引っ掛かっていた疑問が解決した。

なるほど、そうだったのか。ミキさんはどんなにか辛かっただろう。責任の重さはケイさんも同等なのに、ケイさんの世間体の為に(それも個人的に歪んだもの)なぜ、ミキさんだけが犠牲にならないといけなかったのか。

「結婚さえすれば全て解決」と、ケイさんのお母さんもケイさんも考えたのだろう。

2人には何の障害もなかったはずだ。家柄の違いはあったかもしれないが、そんな事は障害にはならないだろう。
結婚するなら子どもを産めば良い話だ。なぜ、子どもが結婚前にできた事が世間体が悪い事になるのか、理解できない。


私はこの話を聞いて、亜紀のお母さんを軽蔑した。ケイさんの事も。
優しい誠実な人だと思っていたのに、そんなひどい事をしていたなんて。

ミキさんの心情を想像すれば、全ての行動は納得がいく。

子どもを諦め結婚を選んだ時のミキさんは、決して納得できず、泣く泣くの事だったに違いない。

こんな非人間的な事をしていながら、ケイさん親子は何も無かった様に振る舞っていたわけだ。

ミキさんのトラウマからくる拒否行動は、「お嬢様育ちだから」と言う事にされ、彼女だけが悪いかのように世間には印象づけていた。ミキさんはこの事は口止めさせられていた。

亜紀のお母さんが、ミキさんが原因で体調を崩していたと当時亜紀から聞いていたが、因果応報ではなかったのか。

おばさんの考えは甘かったと言える。結婚さえさせれば、全てうまくいくと。責任をとったと。

予想が外れて、ミキさんの自分への執念が怖かったのかもしれない。お嫁さんの心と身体の傷に寄り添い、少しは後悔していたら良かったが、どうもそんな感じはしない。


ミキさんが、結婚してからできた子どもの存在を誰にも教える気がなかった、義実家と縁を切りたいと思ったのも理解できた。

私がミキさんなら、こんな風に考えたかも~~~~~

~~この出産は、誰もが喜んでくれる事だろう。
初孫だとか言って、ケイさんの両親も自分の両親も喜ぶだろう。何も知らない自分の親が喜ぶのはわかるが、ケイさんの母親は私の気持ちをわかっているのだろうか。

最初の自分の子どもは、この母親の個人的な世間体だけの為に悲しい結果となっていた。
この子の犠牲の元に、次の子どもが歓迎されるとかありえない。命の重さは同じだ。


同じ母親として、女性として自分の気持ちをわかって貰えると思っていた

私の存在は世間体の為の道具なのか。あの人に生まれてくる子どもを抱かせたくない。

ケイさんが母親の言いなりになっていけば、これからも自分の人生をずっとあの人に振り回される。
ケイさんだけは、自分の味方でいてほしい。

そう考えるのは当然だろう。そう思うと、全て謎が解ける。


結局、ケイさんとミキさんは縁を切る事になってしまった。

ミキさんの親が謝ったとかの話は、どこまで本当かわからないが、人を恨んで生きる人生は幸せではないと思うから良かったかもしれない。



   

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